投資信託やETFについて調べていると、「分配金(ぶんぱいきん)」という言葉を目にすることがあります。似た言葉に「配当金」がありますが、分配金は少し違った仕組みで支払われます。このページでは、初心者向けに「分配金とは何か?」をわかりやすく解説していきます。
分配金とは?
分配金とは、投資信託やETF(上場投資信託)などから、投資家に定期的に支払われるお金のことです。投資信託は、投資家から集めたお金をプロの運用会社が運用し、その運用成果を分配という形で還元します。
配当金との違い
「配当金」は企業の利益から株主に支払われるお金ですが、「分配金」は投資信託の運用成果や資産の一部から投資家に支払われます。
つまり、配当金=企業から、分配金=投資信託からという違いがあります。
分配金の原資は?
分配金の原資には主に以下の3つがあります:
- 利子や配当収入:債券や株式から得た収益
- 値上がり益:運用資産の売却による利益
- 元本の一部:運用成績が振るわない場合などに支払われることも
元本から支払われる分配金は、資産の取り崩しであり、投資信託の残高が減ることに注意が必要です。
分配金の種類
分配金には以下の2つのタイプがあります:
- 普通分配金:運用によって得られた利益から支払われる。税金がかかる。
- 元本払戻金(特別分配金):投資元本の一部を戻すもの。税金はかからないが、資産は減少する。
分配金のメリット
- 定期的に現金が得られる:生活資金や再投資に使える
- 精神的な安心感がある:運用成果が可視化される
分配金のデメリット・注意点
- 元本が減る可能性がある:無理に分配しているケースもある
- 税金がかかる場合がある:普通分配金には課税(約20%)
- 再投資効果が薄れる:分配金を受け取ると複利の効果が弱まる
分配金あり/なしのどちらを選ぶ?
投資信託には「分配金あり(受取型)」と「分配金なし(再投資型)」の2種類があります。
- 受取型:分配金をそのまま現金で受け取る
- 再投資型:分配金を自動的に再投資して複利効果を狙う
長期的に資産を増やしたい場合は再投資型、収入を得たい場合は受取型が向いています。
まとめ
分配金は、投資信託やETFを保有することで受け取れる定期的な収益です。ただし、分配金には運用益だけでなく元本が含まれる場合もあり、注意が必要です。投資目的に応じて「受取型」と「再投資型」を選び、自分に合った資産運用を行いましょう。